「自分の道」と聞くと、どんなイメージが思い浮かびますか。
たとえば、一流のプロアスリートや業界のトップを走っている人たち。
もしくは、これが天職だ!と目を輝かせながら、一つの技術をとことん極める職人さんたち。
多くのひとが「自分の道」と聞いて、パッと思い浮かべるのは、こんなイメージではないでしょうか。

世の中には、ひたすら「自分の道」を突きすすんで、社会に希望を与えたり、みんなに役に立つものを生み出して、活躍している人たちがいます。
その一方で、「自分の道」を突き進む彼らの姿に憧れたり、心を動かされながらも
心のどこかで自分は同じように「自分の道」を歩むことは難しいと感じていたり
「自分の道」を生きたいと願いながら「何かが違う」と感じている人たちもいる。
それは、「自分の道」をひたすら突き進む彼らの姿をみていると
「自分の道」を歩むためには、かなりの苦労や責任を伴い、絶えずストイックに鍛錬を積みつづけなければいけない、という厳しいイメージも同時に伴っているからではないかと思います。
すでに「自分の道」を突き進んでいる彼らにとっては、その厳しさも含めて「自分の道」を楽しみながら極めていっているのだろうと思うのですが
傍からみると、そのスケールの大きさに委縮してしまったり、自分とは程遠いものに感じてしまう。
心の奥底で「自分の道」を歩みたいと望みながらも、そこに真に繋がることから距離をとっている、そんな状況が存在していると感じています。
でも、本来「自分の道」というのは、その言葉のとおり「自分」”にしか”歩めないもので「自分」”だからこそ”歩めるもの、です。
スケールの大小や能力云々ではなく、誰でもその人だけの「自分の道」を見出すことができるもの。
ただ、ほんの少しの突破口が見つけ出せないだけだったり、イメージが違っていたりしているだけだったりする。
だからこそ、あらためて「自分の道」とは何なのか?への理解を深めることで、様々な可能性が見えてくるはずです。
もりのラボでの「自分の道」の定義

では、自分の道とは一体どんなものなのでしょうか。
まずは、少し身近な事例として、一子さん・二美さんの「自分の道」を見てみましょう。
(※実例をアレンジしたストーリーです)
1人目は、一子さん
一子さんは、自分の得意な事務の仕事をしています。
今の会社に入る前に、営業や接客など色んな仕事をしてきましたが、一子さんの中では事務が一番しっくりきています。
会社の人がスムーズに動けるようにサポートしたり、自分なりにできることをもっともっと増やしていきたい!と一子さんはいつも活き活きしています。

一子さんは、会社での勤務年数が増えるごとに、どんどん社内の状況に詳しくなり改善も独自に進めていて、
今では事務においては一子さんが一番というくらいの社内での信頼を得ています。
2人目は、二美さん
二美さんは、人と関わるのが好きで人を教育する能力に長けています。
以前の会社では、二美さんが目指したい人材育成と会社の方針が違っていたため、思い切って、自分の目指す方針に近い今の会社に転職しました。
はじめは人と関わりながら、相手の成長をうながすことで、どんどん会社の雰囲気や業績に貢献し、会社内での様々な人材ネットワークを構築しました。
次のステップとして、徐々に人を成長させられる人を育てるようになり、会社にとって優秀な人材をどんどん増やしていきました。
二美さん自身も、これが自分の道だと感じられていて、どんどん新しいプロジェクトを動かせるようになっています。

一子さん・二美さんの2人ともに共通していているものですが
『もりのラボ』では、大まかに下の3つの特徴があるものを「自分の道」と呼んでいます。
自分の道の3つの特徴
①自分にしかできないこと
一つ目は、『自分らしさを活かして、自分にしかできないことを極めていくこと』
まずは、自分らしさとか自分ができること得意なところを活かしていく。
もし他の人もできるものと感じるのであれば、それは「自分の道」とは言い難いですよね。
事務を極めている一子さんも、はじめは他の人ができることをしていたかもしれません。
だけど、その道をどんどん追求していくことで、自分にしかできない領域になってきているのです。
(だって、その会社のことを熟知した事務はこの人にしかできませんよね?)
もしまだ「自分らしさとが何なのか?」が分からない場合は、まずは、自分は何が得意で、何ができるのか、そこから深めていくことが「自分の道」の歩みに近づいていけると思います。
(詳しくは、次の記事「自分の道」を歩むための5つのコツでもお伝えします)
②自分の道と感じられていること
二つ目は、『それが自分の道と感じられていること』
ちゃんと自分の中でしっくりきていることが「自分の道」を歩むうえで大切な要素です。
たとえば、一子さんは事務の仕事にたどり着く前に営業の仕事をしていました。
その中で「なんか違うな…」を感じ取って、別の選択肢を模索し、その時点でしっくりくるものを選んでいました。
すぐに自分にしっくりくるものが見つかるとは限りません。
「何か違う」ものを感じたり葛藤を抱きはじめたら、それは自分のなかから出てきたサインである可能性が高いです。
その模索のフェーズも含めて「自分の道」に繋がっているのです。
③社会の役に立っていること
三つ目は、『社会の役に立っていること、社会のニーズに沿っていること』
この三つ目は特に大事です。
一つ目と二つ目が満たせていても、三つ目が満たせていなければ「自分の道」とは言えません。
なぜなら、人は社会の中で生きているからです。
自分のやりたいことをやっているけど、社会の役に立っていなかったり、生活が破綻していれば、それは自分の道ではない、と『もりのラボ』では考えています。
自分のニーズも満たしながら、周りの人や社会のニーズの必要性を満たしながら、その重なるところにこそ「自分の道」が存在しています。
(お互いの必要性を満たす、については、別途「感情成熟の三段階」の記事で説明します)
ここが一番勘違いされやすい箇所だと思いますが、
「自分の道」は、人や社会に合わせずに、自分の行きたい方向に進むということではなく
周りや社会とのバランスを保ちながら自分の感覚にも合わせていく、ということです。
そして、その道を歩む過程では、必ず課題や負荷がかかることも出てきます。
それも含めて「自分の道」として感じられるかどうか、ということなのです。
はじめに例を出したプロのアスリートや職人さんたちは、困難や課題などがあっても、それも含めて自分の道と感じながら、楽しみながら歩んでいるのだろうと思います。
そして、突き詰めていった先は、もっと自分らしい「自分の道」と深く感じられるものになっていきます。
まとめ
まとめると、「自分の道」とは下のように『もりのラボ』では定義しています。
- 自分らしさを活かせて、自分にしかできないことを極めていくこと
- それが自分の道と感じられていること
- それが社会の役に立っていること、社会のニーズに沿っていること
では、「自分の道」を歩むには、具体的にどうすればいいのでしょうか。
「自分の道」を歩むための5つのコツを、次の記事で解説しています。
※この記事は、森野御土日古のライブ配信やインタビューをもとに、ライターが文章を作成しています。
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